頭にかかった霧の正体は、年のせいではないかもしれません
最近、頭に薄い霧がかかったように感じることはありませんか。
人の名前が、あと一歩のところで出てこない。
本を読んでも、内容が頭にすっと入ってこない。
何を取りに来たのか、部屋の真ん中で忘れてしまう。
ぼくも40代の後半から、そんな瞬間が増えました。
「もう年齢だから、仕方ない。」
そのたびに、半分あきらめたように、
そう思っていたのです。
でも調べてみると、この頭のぼんやりには
「ブレインフォグ(脳の霧)」という名前があり、
年齢だけでは説明できないことも多いと知りました。
もし原因の一部が、
年齢ではなく生活習慣だったとしたら、
少し、安心しませんか。
それはつまり、
今日から自分の手で、
霧を薄くできるかもしれないということだからです。
霧は、視界を奪うのではなく、ただ薄くかけているだけ
ブレインフォグという言葉を知ったとき、
ぼくはうまい表現だなと思いました。
真っ暗になるわけではありません。
道が完全に見えなくなるわけでもありません。
ただ、うっすらと白い霧がかかって、
いつもならくっきり見えるはずの景色が、
少しだけぼやける。
思考が「できない」のではなく、
「一枚薄い膜を通して考えている」ような感覚。
これが、ブレインフォグの正体です。
そして霧というのは、
たいてい原因があってかかります。
気温、湿度、風。条件がそろえば発生し、
条件が変われば晴れていく。
ぼくたちの頭にかかる霧も、
それと同じで、
「年齢」という動かせないものだけが原因ではなく、
日々の生活の条件によって濃くも薄くもなっているのではないか。
そう考えたとき、
少しだけ希望が見えた気がしたのです。
頭は衰えたのではなく、燃料が足りないだけかもしれません
なぜ人生後半になると、
この霧が濃くなりやすいのでしょうか。
ひとつは、単純に栄養が届きにくくなることです。
若いころと同じように食べていても、
加齢とともに胃腸の吸収力は少しずつ落ちていきます。
同じ食事でも、
体に取り込める栄養素の量は昔ほど多くありません。
もうひとつは、消費と流出が増えること。
仕事のストレス、
睡眠の浅さ、
たしなむ程度のお酒。
こうしたものは、
脳の働きを支える栄養素を静かに削っていきます。
入ってくる量が減り、出ていく量が増える。
だから、気づかないうちに
「脳の燃料切れ」に近い状態になりやすいのです。
大事なのは、
これが「気合いが足りない」とか
「怠けている」といった話ではない、
ということです。
霧は、あなたの努力不足でかかっているのではありません。
条件がそろってしまっているだけなのです。
そして
条件でかかった霧なら、
条件を変えればこちらから晴らしにいける。
つまり、
ぼくたちはまだ、
何もあきらめなくていいということです。
霧を晴らす風は、意外と身近にありました
先に正直なことを書いておきます。
これから紹介する栄養素は、
「不足している人では、補うことで調子が上向く可能性がある」
というだけで、
原因は人それぞれです。
これさえ摂れば霧が晴れる、
という万能薬の話ではありません。
そのうえで。
ぼく自身、はっきり効くと感じているものがあります。
昼に魚を食べた日は、
午後の文章が、
なんだか少し書きやすい気がするのです。
医学的な根拠ではありません。
ただの主観です。
でも、こういう「自分の体で感じた小さな手応え」こそ、
続ける理由になります。
ぼくが「これは意識しよう」と思ったのは、
こんな栄養でした。
難しい名前は、生活の場面に置き換えて覚えています。
ビタミンB群 — 肉や魚、卵をあまり食べない日が続くと、不足しやすい栄養です。ぼくは「頭の配線をつなぐ油」だと思っています。年齢とともに吸収も落ちるので、中高年が一番気にかけたいところ。
鉄分 — 脳に酸素を運ぶ土台です。「疲れやすい」「午後になるとだるい」が続く人は、静かに足りていないことがあります。赤身の肉や、ほうれん草のような緑の野菜に多いもの。
オメガ3(青魚の脂) — サバやイワシに多い、脳そのものの材料に近い脂です。外食やコンビニ食が続いて、しばらく魚を食べていないな、という人ほど足りていません。
ビタミンD — これは食事より「日光」で作られます。一日中パソコンの前にいて外に出ない日が続くと、足りなくなりがち。気分や集中とも関わると言われています。
気づいた方もいるかもしれません。
どれも、特別なサプリの名前ではなく、
魚・卵・赤身の肉・緑の野菜・日光という、
拍子抜けするほど身近なものばかりです。
霧を晴らす風は、遠くの薬局ではなく、
いつもの食卓と、窓の外にありました。
念のため。
これは「サプリを飲めば頭が冴える」
という話でもありません。
栄養は、あくまで霧を薄くする風のひとつ。
睡眠や運動という風と一緒に吹いて、
はじめて視界が晴れていくものだと、
ぼくは思っています。
ぼくは、「もう年だから」をやめました
正直に言うと、ぼくは朝食を食べません。
昔から朝はコーヒー一杯で、
それで調子がいいのです。
だから「朝はしっかり食べましょう」というアドバイスは、
ぼくには合いませんでした。
でも、それでいいと思っています。
大事なのは「理想の食生活」に
自分を無理やり合わせることではなく、
自分のリズムの中で、
脳の燃料を切らさない工夫を見つけることだからです。
朝を食べないぼくが意識しているのは、次の3つ。
① 「一日の最初の一食」に、色と魚を集める
朝を抜くぶん、ぼくにとって最初の食事は昼です。
だからそこで、緑の野菜と魚を意識してのせる。
サバの缶詰にほうれん草を足すだけでも
、B群も葉酸もオメガ3も一気に入ってきます。
回数が少ないなら、一回の密度を上げればいい。それだけの話です。
② 昼に、5分だけ外に出て光を浴びる
これは栄養ではありませんが、
ビタミンDと、頭のリセットのために。
霧は、閉じた部屋の中でこそ濃くなる気がしています。
③ 「もう年だから」を、口に出さない
これが実は一番効くかもしれません。
ぼくは物忘れをしても、
「年のせい」ではなく
「今日は霧が濃いな、風を入れよう」
と言い換えることにしました。
言葉ひとつで、
あきらめが工夫に変わるからです。
どれも、完璧にやろうとはしていません。
できない日があっても、また戻せばいい。
年齢に負けないというのは、
歯を食いしばることではなく、
こういう小さな一手を、
しぶとく打ち続けることなのだと思っています。
それでも霧が晴れないときは
ひとつだけ、正直にお伝えしておきたいことがあります。
ブレインフォグの背景には、栄養だけでなく、
甲状腺の不調や貧血、
睡眠の病気、
こころの疲れなど、
専門的なケアが必要なものが隠れていることもあります。
食事を整えてもなかなか霧が晴れない、
日常生活に支障が出ている
そう感じるときは、
どうか「年のせい」で片づけず、
一度お医者さんに相談してみてください。
ここに書いたことは、
あくまで一般的な健康の話です。
栄養の必要量には個人差が大きく、
持病やお薬がある方は、
必ず医師や薬剤師に確認することが大前提です。
霧の向こうに、まだ景色は残っている
頭がぼんやりすると、
人はつい「もう衰えたんだ」と、
自分に見切りをつけてしまいます。
ぼくも、何度もそうしそうになりました。
でも、それは衰えではなく、
ただ霧がかかっているだけかもしれない。
そして霧なら、条件を変えれば、
こちらから晴らしにいける。
年齢に、ぼくたちはそう簡単に負けたりしません。
体は少しずつ変わっていくけれど、
それに合わせてこちらのやり方を変えればいいだけ。
動かせないものを嘆くより、
動かせるものを、今日ひとつ動かす。
それができる人は、いくつになっても前に進めます。
今日の一食を少し変えること。
今日、10分だけ歩くこと。
今日、読みたかった本を1ページ開くこと。
そんな小さな一歩が、霧を少しずつ薄くしていきます。
霧の向こうには、あなたの見たかった景色が、
ちゃんと残っています。
一緒に、風を送り続けていきましょう。
年齢を理由にあきらめる前に、
できることはまだたくさんあります。
一緒に、人生後半の追い風を作っていきましょう。
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