第5回(8/23 日)|教育編 4通目
タイトル案
一度やめた人間が、また戻ってきた理由
自分の物語を「盛る」のではなく「正した」話
私は、挫折の理由を書き間違えていました
今日は4通目。ぼく自身の話をする回です。
この1通が何をしようとしているか
4通目の仕事は、読者と感情でつながることです。
ノウハウを4日間渡してきた相手が、
急に「実は私、こうでした」と個人の話を始める。
この落差が効きます。
型は決まっています。
過去 → 挫折 → 空白 → 転機 → 現在。
ただ、型があるからこそ、盛りたくなる回でもあります。
そこで私は1回、事実を書き間違えました。
メール現物(4通目)
件名:一度やめた人間が、また戻ってきた理由
●●●さん
こんにちは、masaです。
今日はノウハウを一回休んで、私の話をします。
もう2012年のことです。
私はステップメールの塾の、塾生でした。
「自動で売れる仕組みを作る」という
まさにこの講座でお伝えしている構造を、
当時の高額塾で学んでいたんです。
毎日届く講義を読み、音声を聴き、
塾長に質問メールを送り——
「アメブロの読者が増えません」なんていう
初歩的な質問に丁寧な返信をもらったりしながら、
深夜にバナー画像を作っていました。
そして、その年の暮れ。
「初めてのアフィリエイト報酬」が発生しました。
金額は、笑ってしまうほど小さいものでした。
でも、そのときのスクリーンショットは
14年経った今も、手元に残してあります。
ネットの向こうの誰かが、
私の作ったものを通じてお金を払ってくれた。
あの1件の重さは、今でも忘れられません。
……ここまでなら、いい話なんですが。
その1件が、最初で最後でした。
仕組み自体は、作れたんです。
プレゼントも、登録ページも、ステップメールも、
形にはなっていました。
ただ、いま振り返ると、
どれもレベルの低いものでした。
そして当時の私には、
それを直していく余裕がありませんでした。
どこが悪いのかを数字で見て、
一箇所ずつ直す——という発想も、時間も、無かったんです。
もうひとつ、決定的だったのが集客でした。
当時はアメブロです。
仕組みに人を流し込むには、
記事を書き続けなければいけませんでした。
仕事から帰って、深夜に画面と向き合って、
今日は何を書こうかと考える。
書き上がるまでに、1本3時間。
真っ白な画面を前に固まる夜が続いて、
いつの間にか、更新が止まりました。
仕組みは残っていました。
でも、そこに人が来なくなったので、
何も起きなくなりました。
それから14年、私はウェブ制作や
マーケティングの実務に関わりながら、
あの仕組みのことは半分忘れていました。
再会のきっかけは、AIです。
仕事でAIに文章を任せるようになったある日、
ふと気づいたんです。
「あのとき私を止めた3時間の壁、
今なら20分で越えられるんじゃないか」
試しに、当時の記憶を頼りに
仕組みを設計し直してみました。
2012年には書き上げるだけで精一杯だった文章の山が、
数日で、しかも当時とは比べものにならない質で揃いました。
正直、少し悔しかったです。
あの夜の3時間は、何だったのかと。
でも同時に、こうも思いました。
あのとき挫折した人たちが、
もう一度挑戦できる時代が来たんだ、と。
……という経緯で、私はこの講座を書いています。
私がこの講座で誇張をしない理由も、ここにあります。
「絶対稼げる」という言葉に期待して、
時間とお金を失う側の気持ちを知っているからです。
明日は、その上で「じゃあ実際どうなの?」に答えるために、
実際にできあがったものをお見せします。
masa
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▼今日の一手(1分)
あなたが一度あきらめたことを、ひとつだけ思い出してみてください。
それが、次の再挑戦のテーマになることがあります。
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■□■ 編集後記 ■□■
この話を書くために、当時の塾の配信メールを
読み返しました。全部で328通、残っていました。
当時の塾長への私の質問メールも、そのままの形で。
2012年の自分に「その壁、いつか消えるよ」と
教えてあげたい気分です。
裏側
私は、自分の挫折を書き間違えていました
最初の原稿では、この回はこうなっていました。
仕組みを完成させられないまま、私は挫折しました。
嘘です。
書き上げてから読み返して、事実と違うことに気づきました。
仕組みは作れたんです。売上も出ました。1件だけですが。
止まった本当の理由は、2つでした。
作ったものの質が低くて、直す余裕がなかった
アメブロの集客記事を書き続けられなくなった
この訂正は、物語としては弱くなります。
「完成できずに挫折」のほうが、劇的で分かりやすい。
でも直しました。
理由は単純で、この教材は「誇大広告をしない」ことが売りだからです。
自分の挫折を劇的に演出している人間が、それを言えません。
面白いのは、直したあとのほうが読者に刺さる話になったことです。
「作れなかった人」より「作れたのに続かなかった人」のほうが、
たぶん、この講座を読んでいる人に近い。
「真っ白な画面」の場面を、移しました
もうひとつ直したところがあります。
最初、「真っ白な画面の前で固まった」のは
ステップメールを書いているときの話でした。
でも実際に固まったのは、アメブロの集客記事を書くときでした。
なので場面を移しました。
これも細かい話に見えますが、
この講座の背骨になっている言葉の出どころです。
出どころが違っていたら、以降の12回が全部ずれます。
328通は、実在します
編集後記に「全部で328通、残っていました」と書いています。
これは体感ではなく、実際に数えた数字です。
2014年4月から12月まで、当時の塾から届いた配信メールが
アーカイブとして残っていて、行数を数えました。
こういう数字を書くとき、私は必ずその場で数えます。
「300通くらい」と書くほうが自然な日本語ですが、
328と書けるものを300と書くと、他の数字も信じてもらえなくなるので。
明日は5通目。
この15通の中で、一番書き直した回です。
「まだ1円も稼げていません」という件名の回で、
私はある数字を全部捨てました。その話をします。
masa
今日、あなたに考えてほしいこと
あなたの失敗談を、盛らずに書けますか。
書きにくい部分があるとしたら、それはどこですか。
たぶんそこが、一番読まれる場所です。
一番引っかかったところを、このメールへの返信で教えてください。
いまの読者数なら、全部読めます。
今日の編集メモ
件名候補:3個/採用は2番
この回で捨てたもの:「仕組みを完成させられないまま挫折した」という劇的な嘘
最後まで残った一文:「あの1件の重さは、今でも忘れられません」
この連載は、学ぶのは好きなのに、形にならないまま来た方に向けて書いています。
本も講座も買った。知識はある。それでも、動くものが手元に無い。
14年前の私が、そうでした。
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